提訴から1年がたちました

原告の今の想いです

提訴してから1年がたちました。

去年の夏ころから、弁護団会議に参加するようになり、最初は弁護士さんにも悔しさや怒りの想いしか話せませんでした。最近になり、素人目線での意見ですが、少しだけ伝えることができるようになったように思います。


この裁判は東日本大震災での最後の訴訟だと、弁護士さんが話していました。私たちだけでなく、増えていく支援の会の皆さん140名の皆さんの応援を胸に、やらなければならないとの思いをあらためて肝に命じて、これからの防災のためも真相を明らかすべく、あきらめずにやっていきます。


私たち原告は、この名取市閖上の津波訴訟は、他の裁判でも争われている津波被害の予見が出来たか出来なかったかが重点ではないと思っています。
行政の防災対策が機能していれば、甚大なる被害を防ぐことができたはずです。防災無線が鳴らなかったことも問題ですが、鳴らなかったことを知らなかったと答えた行政の危機対策の意識欠落を問いています。50センチの津波でも足をさらわれて、死に至ることもあります。流れて来た物に傷つけらる可能性もあります。
津波の大小ではなく、きちんと避難勧告や誘導ができる防災体制がなかった、名取市の問題を問いています。

そもそもの防災体制にも不備があり、しかもその不備のあるマニュアル通りにすら動かなかった行政だから、900人近い犠牲者が出たのではないでしょうか。


しっかりと真相を究明し、900人もの犠牲を無駄にしないでほしい。それが私たち原告の一番の願いですが、名取市は真相究明に真摯に取り組もうとする考えは今もないようで、あの日に起こったことの1つも正確に答えてはくれません。


心が折れそうなことばかりですが、あきらめずに裁判を続けていきたいと思います。


犠牲者のために、遺族のために。
これからのために。