第4回口頭弁論概要

2015/5/25 第4回口頭弁論の概要です

 第4回口頭弁論は、前回の弁論にて原告側から被告名取市側へ地域防災計画の提出を要求したが被告名取市側は不利益になる部分を提出しなかったことや、2時46分の地震発生後に防災対策室が設置されてから防災行政無線が鳴っていなかったことを気づいたとされる午後7時までの間の、防災対策室の行動を明確にするように求めていたが、被告名取市側は詳細は憶えていない、議事録もないと主張してきたことについて、原告側からの追及で始まりました。
 800人もの犠牲者をだし助かった人々も命からがら逃げ延びた大惨事なのに、被告名取市側は何も語ろうとしない、都合の悪いことは隠していると原告側は主張しました。その主張に対して被告名取市側は、一つ一つの事柄に対しては説明すると述べたので、原告側は追及する事柄をまとめて、裁判所に提出することになりました。
 また原告側は、東日本大震災第三者検証委員会の報告書について、この報告書を作るための資料全容の情報開示を裁判所に求めました。第2部を除いて全ての資料の開示請求です。原告側が報告書を作成した事務局、一般社団法人 減災・復興支援機構に情報開示請求をしましたが開示拒否との回答だったためです。被告名取市側はこの件を了承するか否かの判断を2週間以内に回答するとのことでした。
 東日本大震災第三者検証委員会は、名取市震災犠牲者を悼む会が署名活動をして名取市議会に請願をし、市議会で全会一致で設置が決まったものです。名取市はその8ヶ月後に一般社団法人 減災・復興支援機構に事務局を依頼し2,000万円をかけて第三者検証委員会が設置されました。それだけの費用をかけても、これから再興する街の防災減災に役立て、さらに今後起こると言われている南海トラフ地震や首都直下地震への防災減災になるなら、2000万円も無駄ではありません。しかし、せっかくこの報告書が出来上がっても、市議会でも市広報でも、そして請願して第三者委員会を要望した名取市震災犠牲者を悼む会にも説明、報告が一切ありません。悼む会は市に対して説明会を開くように何度もお願いしていますが、報告書ができて1年以上たっても説明会は開かれません。小野寺名取市議も説明会を市議会に要求していますがうやむやにされています。そのような中で名取市は新たな地域防災計画を作ったようですが、安心できる信頼できる街づくりができるのか疑問が残ります。
 このようなこともありますので、震災当日何があったかを解明することは名取市側の不利益になるのではないか、名取市側が説明に困るような事実が隠されているのではないかと感じています。どんなことをしても犠牲になった命は戻ってきませんが、せめて大切な命が無駄にされないように、裁判を通じて一つでも多く事実を解明していきたいと思っておりますので、これからも応援のほどよろしくお願いいたします。

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